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ニーズがウォンツをソリューション(作:ひのきだに)
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前に書いた○マハの話の続きはもう少し後にしましょう。


今日みたいな寒い日にはいろんなことを思い出します。
これはおれが仙台で育ったことに関係がありそうですね。

仙台には小学校3年までしかいなかったので、そんなにはっきりと記憶は残ってないんですが、冬に雪がよくつもっていたのをよく覚えています。

そんな小学校時代の話
クラスに小野君という男の子がいてよく遊んでいました。
その子のうちは街角の入り組んだ路地の間にありました。
昔でいう長屋のような家で、直接的に言えば、かなりお金に困っているタイプの家庭だったということです。

小学生のおれはそんなことに気づいてないのですが、ただ家の中が異様に狭く、玄関にあたるドアがなかったことは覚えてます。この時点でおれはちょっと小野君を蔑んでいたのかもしれません。

そんな時に小野君が
「うちのとうちゃんってすごいんだぜ。うちのとうちゃん新聞紙とかでトイレットペーパー作って、つかってるんだぜ!!」

というようなことを言い、その束を見せてくれたのでした。

正直いうと、その時おれはショックを受けました。
理解できなかったんですよ、なんでそんなことをするのか。
そして家のイメージと相まって、その束が不潔な感じに見えたんだと思います。
しかもこの時、世間はバブル期
あんまりリサイクルっていう考えもない時代で、なんでも与えられていたおれにはほんとに理解できなかったんです。

そんな感じだったので


「え!!!汚ねえ!!!ちかづけんなよー」

みたいなことを不意に言ってしまいました。
言ってしまったんです。悪気もなく。

その言葉を聞いた瞬間、小野君はなんともいえない顔をしました。今思えばその表情は、意外な反応が返ってきた驚きと失望感、悲しみ、なにかに気づいたような感情がいりまじっていたようでした。

悪気はなかったおれでもなにか感じたのか、その顔が心に焼き付きました。



それから、年々成長するにつれて、自分がなにをしたのかわかり、思い出すたびにやりきれない感じになります。

でも、そんなずっと考えてるわけじゃなくて、ある時フッと思い出すんですよ。
1年に2、3回あるかないかぐらいの周期でフッと。
自分の心が、「忘れるな!これはお前のカルマだ!!」と言っているようです。

いくらなんでもそんなに重荷ぶる必要もないし、そんな重大ぶる気もないんですが、一生忘れないようにします。うんうん。



ところで、小野君はいまなにしてるんだろうなー。

思いでぽろぽろぽろ
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プロフィール
HN:
オチタカユキ たかりんく
年齢:
42
性別:
男性
誕生日:
1982/07/13
職業:
会社員
趣味:
趣味を増やすこと
自己紹介:
通信系の企業で働いています
今年からはフジテレビの見えるビルでノビノビしてます。夜景がきれい


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